1 兆ドル超の資産を預ける
ご自身の会社が 1 兆ドルを超える資産を管理している状況を想像してみてください。50,000 を超える企業、政府機関、非営利団体の資金が、あなたの会社に預けられています。そして、退職者向けのサービスや助言を提供する国内大手企業の 1 社として、カスタマイズされたフィナンシャルウェルネスのプランニング、投資口座、高度な年金管理ソリューションをプランの加入者に提供し、リターンや市場へのアクセスを犠牲にすることなくお客様の資産を増やすための支援をしています。
しかし、重要なのは、単にお金を管理するだけでなく、長期にわたって人々の暮らしを良くすることです。金融サービス企業が事業を運営するうえでテクノロジーに大きく頼っているのは、それほどの莫大な資金を扱うからです。不必要なリスクを取ることなくさまざまな機会を捉えるためには、支払処理や投資ポートフォリオの管理をリアルタイムで行えるようにする必要があります。
金融サービス企業の多くがクラウドベースのテクノロジーのアーリーアダプターであるのは、そのためです。さらにコロナ禍で、ThousandEyes のお客様が最近の分散型ワークフォースのニーズと事業継続に不可欠なシステムとのバランスを取るうえで、こうした拡張性の高いネットワーク、ストレージ、サービスがきわめて重要であることが証明されました。
テクノロジーで管理された経済の未来
「コロナ禍で、いかにして可視化の対象を社外ネットワークにまで拡張するかという課題に直面しましたが、それは同時にチャンスでもありました」と、ある金融サービス企業のシニア IT リーダーは述べています。「当社がサービスやアプリケーションをホストしているクラウドに限らず、エンドユーザーにとっても良い機会でした」
この企業では、取り巻く環境が目まぐるしく変化するなか、社内のリーダーが最近の分散型ワークフォースやお客様からの絶えず変化するニーズに対応する必要がありました。そこで、顧客体験を向上するため、ハイブリッドワークプロセスの最適化に取り組んだのです。その実現にあたって重要な役割を果たしたのが、ソフトウェアでした。
お客様はフィナンシャル ウェルネス アドバイザーのサポートを受けながら、その企業が提供するソフトウェアを使用して、投資資産や年金を管理します。拡張されたフロントエンド機能とバックエンド機能を支える新しいテクノロジーやプラットフォームの導入に伴い、その金融企業が提供する製品ラインは、ここ数年でデジタル化が大幅に進みました。
しかし、コロナ禍で変化したのはテクノロジーだけではありません。お客様が期待する内容も、以前とは異なっています。今日のお客様は、お金の使い道に関する選択肢の拡充やシンプルさや利便性を提供する優れたデジタル体験を求めています。そしてニーズに応えなければ、それを実現した競合他社にお客様を取り込まれてしまいます。
問題の半数はエンドユーザーによって報告される
お客様のニーズを満たすため、この金融サービス企業は、たとえば OnBase という、他のさまざまなアプリケーションとの統合が可能なドキュメントリポジトリのような重要なアプリケーションを多く活用し、営業担当者や年金管理者、そしてマシンでさえもデータ、ドキュメント、プロセスの管理に OnBase を使用し、それらを基幹システムと連携させています。
この企業にとって、OnBase への信頼できるアクセスは、事業活動、タイムリーな取引、ワークフォースを通じた年金の要求に対するサポートを行ううえで不可欠です。しかし残念ながら、ThousandEyes を使用したところ、同社の環境内で発生した問題のうち、50% はエンドユーザーによって報告されたものであると判明し、IT リーダーが考えていた割合を大幅に超えていました。プロアクティブな対応を目指す同社の IT リーダーには、エンドユーザーに影響が及ぶ前に問題を検出できる適切なモニタリング機能とアラート機能が必要でした。
クラウドのきめ細かな可視性を確立する
「買収で子会社化した企業とのやり取りで ThousandEyes を知りました」と同社の IT シニアリーダーは話します。「当社の課題について電話で話していたところ、相手が ThousandEyes という製品を使っていると教えてくれたんです」
シスコゴールド認定パートナーである Technologent 社が、同社の子会社への ThousandEyes の初期導入をサポートしていました。
さらに、IT リーダーはこう続けます。「テストの構成と必要な部分へのエージェントの展開を行うと、ただちに ThousandEyes の真の価値を引き出すことができ、今まで見えなかった要素を可視化できるようになりました」
その金融サービス企業は、Microsoft Teams や OnBase のようなホスト型アプリケーションといったモニタリング用の SaaS(サービスとしてのソフトウェア)を含む、最も重要なユースケースのいくつかを構築し、価値の実証を行いました。今では、インドのバンガロールやフィリピンで働く従業員の仮想環境をモニタリングするため、AWS(Amazon Web Services)の AMI(Amazon Machine Images)や S3(Simple Storage Service)に Enterprise Agent も展開済みです。また、同社の運用チームが使用している重要なアプリケーションの模擬テストも用意し、チームが ThousandEyes Endpoint Agent を使用して、インターネットからの重要な通信やユーザーデバイスからの送信をモニターできるようにしました。
遅延なくデータを表示
この企業が ThousandEyes を使い始めてから数年が経ちましたが、トラブルシューティング、コラボレーション、プランニングに顕著な影響が表れています。重要なアプリケーションの模擬テストを活用できるようになり、インターネット サービス プロバイダー(ISP)のモニタリングも可能になったことで、遅延が発生している場所を把握でき、その情報を信頼性が高く、ネットワークに依存しないデータを基に共有できるようになりました。
「ThousandEyes のおかげで、ホップで発生している極端な遅延に気付くことができ、ローカル ISP(インターネット サービス プロバイダー)または AWS で対応する方法を協議したり、活用できそうな他の最適化サービスを検討したりできるようになりました」
ThousandEyes の可視化機能とダッシュボードにより、その金融企業は、長期間にわたるネットワークパフォーマンスの追跡が可能になり、注意を要する傾向も特定できるようになりました。
「セキュリティチーム、ネットワークチーム、仮想化チーム、クラウドチームまたはサービスプロバイダーにデータを提示できるようになり良かったです」と、そのシニア IT リーダーは述べています。「おかげで平均修復時間を短縮できました」
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