ThousandEyes によるシスコ製品の可視化
デジタル トランスフォーメーションが推進された結果、現代の企業環境はこれまでになく相互につながり合い、インターネットへの依存度が増しています。しかし、DNS、BGP ルーティング、VPN、Wi-Fi などのネットワークサービスやサポートインフラには、インターネットを利用するゆえの「盲点」が存在します。そのため、場所を問わずすべてのユーザーに対して一貫した体験を提供しようとしても、制約が生じているのです。
こうした環境でデジタル トランスフォーメーション(DX)を成功させるには、Cisco ThousandEyes の統合が不可欠です。ThousandEyes のインターネット&クラウドインテリジェンスは、既存のシスコのソリューションを補完するものです。IT エコシステム全体のユーザ体験に影響を及ぼすあらゆる依存関係を徹底的に可視化します。
AppDynamics
ThousandEyes と AppDynamics の双方向統合により、Cisco ThousandEyes Network Assurance と Cisco AppDynamics の高度なアプリケーション パフォーマンス モニタリング(APM)が自動的でシームレスに統合されます。ThousandEyes と AppDynamics をお使いの場合、両ソリューションが提供する高度な分析情報を自動で簡単に統合表示できます。ネットワークが完全プライベートなのか、SD-WAN やインターネットなのかを問わず、アプリケーションの動作と基盤となるネットワークパフォーマンスの相関関係を迅速に視覚化できることが特徴です。その結果、エンドユーザー体験が許容レベルを下回った場合、(ネットワークに起因するのか、アプリケーションに起因するのかを問わず)根本的な原因を即座にかつ確実に特定することができます。
Cisco Catalyst 9000
Cisco Catalyst® 9300 / 9400 スイッチに展開された、ThousandEyes の監視ポイントは、ネットワークやアプリケーションを問わず、デジタル体験に関する分析情報を即座に提供します。これにより、キャンパス ~ 直接コントロールできない重要な SaaS ~ マルチクラウドのホストサービスの各要素間で、詳細な指標やネットワーク経路を迅速かつ視覚的に把握できます。ThousandEyes の監視ポイントは Catalyst 9300 / 9400 シリーズ スイッチでネイティブにサポートされており、アンダーレイネットワークとオーバーレイネットワークのパフォーマンスを詳細に可視化します。外部のサービス提供経路と内部の LAN およびネットワークデバイスの評価指標を関連付けることができるほか、接続されているすべてのサービスの正常性と可用性についてアラートを受け取れます。
Cisco RoomOS
Webex by Cisco のようなコラボレーション アプリケーションは生産性を維持するうえで不可欠ですが、パフォーマンスの予測が難しいインターネットが原因で、会議が止まってしまうことがあります。Cisco RoomOS デバイスに ThousandEyes が統合されることで、追加のソフトウェアや機器を導入・維持する必要なく、会議室の接続性について詳細に分析できるようになります。
Cisco Secure Access
ThousandEyes を搭載した Cisco Secure Access Experience Insightsを使用すると、エンドポイントの正常性、ネットワークの安定性、SaaS アプリケーションのパフォーマンスに関する重要なインサイトを得られます。この高度な統合は、リモートワークやハイブリッドワークに不可欠です。Experience Insights を使用すると、エンドポイントメトリックからアプリケーションアクセスまで、ユーザー体験を包括的に把握し、優れた信頼性とパフォーマンスを確保できます。この統合により、IT チームは問題を迅速に特定して解決し、生産性を向上させ、IT 運用を合理化できます。Experience Insights は、デジタルワークスペースを効果的に管理できるツールとして、ネットワーク全体でシームレスなユーザー体験を実現します。
Cisco SD-WAN
Meraki MX アプライアンスを含む Cisco SD-WAN ルータープラットフォームには、ThousandEyes のエンタープライズ監視ポイントがネイティブに統合されており、オーバーレイおよび SaaS アプリケーションのパフォーマンスをプロアクティブに測定・監視できます。Cisco Catalyst® 8300/8200 シリーズ エッジプラットフォームおよび Cisco 4000 シリーズ ISR(統合サービスルーター)では、詳細なパス/評価指標を含むネットワーク アンダーレイをホップバイホップで可視化できます。レイヤ 3 ホップをすべて含めて、パスと評価指標を詳しく把握できるため、ネットワークとアプリケーション パフォーマンスの関連付けが容易になります。さらに、コンピューティングインフラを追加することなく、ユーザーに影響を与える問題を迅速に解決できます。
Meraki MX
ブランチとアプリケーションの間で中断のない接続を確保することは、従業員の生産性と業務の継続性を維持するために極めて重要です。ThousandEyes を Meraki MX デバイスに統合することで、エンドツーエンドのネットワーク経路を明確に把握し、グローバルなインターネットの正常性をプロアクティブに監視し、パフォーマンス問題をピンポイントで特定できます。これはすべて、優れたアプリケーション体験につながります。こうしたプロアクティブなアプローチは、Meraki SD-WAN 全体で分散サイトと SaaS アプリケーションのパフォーマンスを改善するのに役立ちます。
Webex by Cisco
ThousandEyes は、ユーザーロケーションと Webex® 会議サービスとの間をエンドツーエンドで可視化することで、コラボレーション体験の向上に貢献します。RoomOS デバイス上に Endpoint Agent を、Webex データセンターに Cloud Agent を導入することで、ユーザー体験をプロアクティブにシミュレートし、ユーザーに影響が及ぶ前にパフォーマンスを把握し最適化できます。Endpoint Agent の指標を Webex Control Hub のダッシュボードで参照できるため、障害対応を合理化して、パフォーマンスの問題を効率的に解決できます。 ThousandEyes の Enterprise Agent と Cloud Agent は、Real-time Transport Protocol(RTP)ストリームテストを使用することで、平均オピニオン評点 (MOS)、ジッター (Packet Delay Variation、PDV)、遅延、損失、廃棄といった、ユーザー体験を左右する主な指標を追跡します。ThousandEyes は、Webex エンドポイントを自動的に検出するため、ダイナミック マルチメディア ビデオ会議や Webex 通話セッションのテストが劇的に簡素化されます。
シスコのストーリー
ThousandEyes とシスコのソリューションが連携して効果を発揮する仕組み
「時間と技術を手に入れた今、キャンパスだけでなく、個々の体験にも目を向けることができるようになりました」
技術担当エグゼクティブディレクター Vaughan Hamblen 氏「AppDynamics と ThousandEyes を組み合わせることで、デジタルサプライチェーン全体をより深く可視化できるようになります。フルスタックの可監視性の実現を目指すことで、素晴らしい顧客体験を提供できるのです」
FAB 社サービスマネジメント技術責任者 Emma Lewis 氏
「企業の多くは、サードパーティの接続性の問題に対応する術を持ちません。ですが、AppDynamics と ThousandEyes を導入したことで、実行しているすべてのアプリケーションとサービスに対する可視性はこれまでになく向上しました。また、内部だけでなく外部の環境のネットワークトラフィックも追跡できるようになりました。さらに、ネットワーク内外のパフォーマンスと接続性の問題を一つも漏らすことなく迅速かつプロアクティブに解決するためのロードマップが提供されるため、環境全体で最高のパフォーマンスを維持できています」
FICO 社 シニアエンジニア Hari Vittal 氏
関連するブログ記事
Cisco Meraki 向け ThousandEyes:インターネットと SaaS の依存関係を、より深く可視化
Cisco RoomOS 向け ThousandEyes:コラボレーションを可視化
Why ThousandEyes?
アプリケーション体験をプロアクティブかつ一元的に可視化
高性能の最新型 WAN とキャンパス接続を導入
ハイブリッドワークフォースに、優れたコラボレーションを提供
ThousandEyes により、シスコソリューション全体でデジタル体験が改善します。