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ThousandEyes の革新的機能でシンプルな IT 運用を実現

投稿者 Joe Vaccaro
| | 3 分

概要

Cisco Live では、ThousandEyes for OpenTelemetry、AppDynamics との双方向統合で強化された FSO、WAN Insights GA(近日提供予定)が発表されました。これらの IT 運用を簡素化する技術革新についてご紹介します。


業務の効率化と継続的な改善は IT 部門の基盤となるものです。ThousandEyes は IT 運用を念頭に置いてゼロから設計されており、問題を迅速に解決するために不可欠なツールやパフォーマンスデータ、相関関係を示すインサイトを提供します。

今日の IT チームの業務効率をさらに高めるために、ThousandEyes は次の 3 つの新機能を導入しhます。

  • ThousandEyes for OpenTelemetry。OTEL(OpenTelemetry)対応システムにて、ThousandEyes のクラウド・インターネット インテリジェンスを活用できるようにします。
  • ThousandEyes と Cisco AppDynamics の双方向統合。シスコが提供するフルスタック オブザーバビリティを強化します。
  • ThousandEyes WAN Insights(今春より一般提供開始)

ThousandEyes for OpenTelemetry:クラウド・インターネット インテリジェンスを活用可能にする、シスコ初の機能

ThousandEyes for OpenTelemetry は ThousandEyes プラットフォームにデータの標準化とポータビリティをもたらします。具体的には、ThousandEyes のネットワークメトリクスを標準化された形式で OpenTelemetry(OTEL)対応のプラットフォームに送信します。多くの IT 運用チームは、複数の運用プラットフォーム(異なる観測領域)から取得したデータセットを必要としますが、そのようなインサイトを評価・分析するためには、状況に基づいてデータを関連付ける必要があります。サービスの品質が低下している際には、スピードも重要となります。そのため ThousandEyes のデータには相関ラベルがタグ付けされています。受信側のシステムはデータが該当するテストやアプリケーションを特定できるようになるため、他の外部のデータセットとの相関関係を容易に把握可能になります。 

ThousandEyes は、OpenTelemetry をサポートする初のネットワーク可視化ソリューションとして、多様なソリューションとの間でクラウド・インターネット インテリジェンスを相互共有できます。ThousandEyes for OpenTelemetry の統合により、ThousandEyes データのポータビリティが高まり、ネットワークとアプリケーションのパフォーマンス問題に対処する際の IT 運用チームのワークフローが大幅に改善します。ネットワークチームはデータをより長く保持したり、データ保持のコンプライアンス問題を解決したりすることができ、データに対する柔軟性や制御性が高まります。さらに、強力な可視化グラフを作成し、異なるデータセット間の相関関係を推測することも可能です。最終的には、問題を解決し、サービスを復旧して稼働するスピードを早めることができます。

OpenTelemetry で送信された ThousandEyes メトリクスを他の OTEL 対応の IT 運用ツールに統合することで、ThousandEyes のネットワークデータをリアルタイムで以下のプラットフォームやツールにストリーミングして、多くのユースケースに対応できます。

  • 複数の観測システムからデータを統合し、単一プラットフォームからでは得られないインサイトを取得できるデータ可視化プラットフォーム
  • アプリケーションに影響を与える問題を包括的に把握できる、アプリケーション パフォーマンス モニタリング(APM)ツール
  • データを柔軟かつ効率的に長期間保持するためのデータプラットフォーム

ThousandEyes と Cisco AppDynamics の双方向統合:シスコのフルスタック オブザーバビリティを強化し、デジタル エクスペリエンス モニタリングを実現

IT チームは、ユーザー環境やインターネットパス、アプリケーションやクラウド インフラストラクチャなど、いずれに関連する問題でも、顧客体験に関連するものを迅速に切り分ける必要に迫られることがよくあります。ThousandEyes と Cisco AppDynamics の双方向統合は、エンドユーザー体験からアプリケーション トランザクション、およびその依存関係(完全なネットワークパスやインターネットルーティングを含む)まで、ビジネス課題の相関関係を特定できる、強力な機能です。これこそがフルスタック オブザーバビリティの真価です。

ThousandEyes と Cisco AppDynamics のユーザーは互いのアカウントを接続できます。この統合により、Cisco AppDynamics がモニタリングしているアプリケーションに関連した OTEL ベースの計測値を、ThousandEyes のネットワークテストから AppDynamics が自動的に取得できるようになります。ThousandEyes の主要なデータは自動的に Cisco AppDynamics の観測領域と照合されるため、迅速なデータの統合とワークフローの簡素化が実現します。ThousandEyes のネットワークに関するインサイトは Cisco AppDynamics のダッシュボードに表示されるため、デジタル体験の問題を調査し、ネットワークチームとアプリケーションチームの連携力を高めるのに役立ちます。これが、シスコが提供するフルスタック オブザーバビリティによって得られる成果です。

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図 1:Cisco AppDynamics のメインダッシュボードに表示される ThousandEyes ネットワークのインサイト

ThousandEyes プラットフォームで、Cisco AppDynamics の自動検出モニタリング環境が活躍することで、外部依存関係(API など)を検知し、ネットワークカバレッジの不備を踏まえたモニタリング推奨事項を提供できるようになります。また、重要なアプリケーションに関連する未監視のサービスを容易に特定できるほか、事前設定済みのテンプレートを利用して、適切なモニタリング範囲を定めるために迅速にテストを行うことが可能です。IT 運用チーム向けには、合理化された一覧が生成され、重要なサービスの正常性とその依存関係の全体を便利なアプリケーション別ダッシュボードから把握できます。

トラブルシューティングをより円滑に進めるために、Cisco AppDynamics から取得したアプリケーションの正常性ステータスが、相関レイヤとして ThousandEyes テストビューと合わせて表示されます。このビジネスアプリケーションの情報により、ネットワークチームはアプリケーションの到達可能性とパフォーマンスに関するエンドツーエンドの正常性を把握することができます。

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図 2:トラブルシューティングのワークフローを早める ThousandEyes と Cisco AppDynamics の統合データ

ThousandEyes と Cisco AppDynamics の双方向統合により、インターネットやクラウド環境を広範囲に可視化できる能力に、信頼性の高いアプリケーション層のインサイトが途切れなく融合されます。この統合により、アプリケーション トランザクションとその依存関係(完全なネットワークパスやインターネットルーティングを含む)におけるビジネス課題の相関関係を特定できます。最終的には、シスコが提供するフルスタック オブザーバビリティのユースケースでもある、顧客デジタル体験のモニタリングを実現します。


ThousandEyes WAN Insights:事後対応型から予防型に

ThousandEyes WAN Insights はネットワークの状態を予測し、SD-WAN のネットワークパフォーマンスを最適化する推奨パスを提示します。お客様の SD-WAN 環境から直接テレメトリを取り込み、統計モデルを駆使してパフォーマンスを予測し、回線レベルで代替パスを提案することで、ユーザー体験の向上を可能にします。

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ThousandEyes WAN Insights はネットワークの状態を予測し、SD-WAN のネットワークパフォーマンスを最適化する推奨パスを提示します。お客様の SD-WAN 環境から直接テレメトリを取り込み、統計モデルを駆使してパフォーマンスを予測し、回線レベルで代替パスを提案することで、ユーザー体験の向上を可能にします。

WAN Insights は、Microsoft 365 や Webex by Cisco など、業界標準とも言える数々のアプリケーションをネイティブでサポートしています。さらにネットワークチームは、独自の重要なアプリケーションやカスタムアプリケーションを vManage で定義し、数回のクリックで WAN Insights に登録することも可能です。一度セットアップすると、WAN Insights はエンドツーエンドのパスをアプリケーションレベルでプロアクティブにモニタリングし、アプリケーション固有の推奨パスを提示します。チームはプロアクティブにこうした推奨パスを利用し、新しい問題や発生中の問題を特定して、アプリケーション パフォーマンスが望ましい水準を下回る前に、必要な対策を取ることができます。

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図 4:カスタムアプリケーションを含むビジネスクリティカルなアプリケーションを WAN Insights でカバーすれば、エンドユーザーへの影響を回避可能。

IT 運用チームは WAN Insights の予防的アプローチで大きなメリットを得られます。問題に対応する手間が減る分、ネットワーク上で大きな問題が発生するのを未然に防ぐことができるからです。WAN Insights は以下のように IT 運用のサポートをします。

  • 重要なビジネスアプリケーションにおける SD-WAN ネットワーク関連の問題で、事後対応から脱却し、「予防型」に移行できるよう支援
  • 重要なアプリケーションを分類し、予防型のモニタリングと改善に向けたアプローチを実施できるよう支援
  • リアルタイムで問題を回避するための推奨パスを提示し、全体的なユーザー体験の向上に貢献

IT 運用の効率化

ThousandEyes は、こうした革新的な新機能によって、問題に先回りできるネットワークの品質保証(アシュアランス)を実現し、業務を効率化できるよう引き続きサポートします。最終的には、現在の問題や将来的なパフォーマンス問題を特定し、軽減するための IT 部門の能力を強化します。

デジタルサービスをつなぐ多くのテクノロジー領域において、ネットワークパフォーマンスとユーザー体験を保証するには、「フルスタック」つまり複数の層を貫通する可視性が必要です。それだけの可視性を確保するには、先を見越した実用的な連続データと、相関性のあるインサイトが欠かせません。ThousandEyes はこうした運用機能を統合することで、複数の IT 運用部門の間で共通理解を実現します。

  • ThousandEyes と Cisco AppDynamics の統合により、両方の製品をお持ちのお客様は、ネットワークとアプリケーションのパフォーマンスに関するより詳細で相関性の高いインサイトを得られるようになります。フルスタック オブザーバビリティ機能が、今よりもさらに向上することになります。
  • ThousandEyes for OpenTelemetry は ThousandEyes のデータの力を引き出し、多様なデータセットを可視化して相関関係を明らかにできる、強力な新機能です。データの活用という点で、業界屈指の柔軟性と制御性を実現しています。
  • ThousandEyes WAN Insights は、ユーザー体験が損なわれる前に問題を先回りして特定することで、パフォーマンスの問題を回避できるようにサポートします。

発売時期

  • ThousandEyes WAN Insights(現在は限定公開のプレビュー版)は、Cisco DNA Advantage ライセンスで Cisco SD-WAN をご利用のお客様向けに、2023 年 3 月に一般提供される予定です。
  • ThousandEyes for OpenTelemetry、および ThousandEyes と Cisco AppDynamics の双方向統合によるフルスタック オブザーバビリティは、いずれも ThousandEyes をご利用のすべてのお客様向けに 2023 年 4 月に一般提供される予定です。

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