業界情報

Microsoft SaaS App の障害対応とパフォーマンスのアシュアランス

投稿者 Ian Waters
| | 2 分

概要

Microsoft Office 365 の音声・ビデオ、リアルタイム コラボレーション機能で問題が起きた際に迅速に解決するには、SaaS モニタリングが不可欠です。


アプリケーションがクラウド上にあり、可視化できる範囲がデータセンターに限られている状態では、エンドユーザー体験を有益で生産的なものに保つことなど、ほぼ不可能です。2020 年にコロナ禍で世界が一変する以前から、すでに Microsoft 365 や Microsoft Teams などのエンタープライズ SaaS(Software-as-a-Service)アプリケーションは重要な生産性ツールでした。しかし今やこれらが不可欠なサービスとなる中、企業は新たな現実に直面しています。

この新たな現実では、クラウドが新しいデータセンターであり、インターネットが新しいネットワークであり、SaaS が新しいアプリケーションスタックの役割を担っています。

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今直面している現実

組織は SaaS アプリケーションを所有しているわけではなく、単にサービス提供企業から借りているに過ぎません。そのため IT 部門がアクセスすることも、コントロールすることも、カスタマイズすることも不可能です。つまり IT 部門にとっては、新たな現実で可視性も管理性も低下したと言えます。そのため IT 部門はリモートで問題を解決するのに苦労していますが、従業員は逆に SaaS アプリケーションへの依存を高めているため、ユーザー体験が各所で低下するのも無理はないでしょう。

それにもかかわらず、SaaS の導入は一向に衰える気配がありません。Gartner 社によると、2022 ~ 2023 年にかけて SaaS の支出は 280 億ドル近く増加する見通しです。

クラウドベースのアプリケーションは、新世代のハイブリッドワーカーに必要な拡張性、リーチ、およびパフォーマンスのいずれの要件にも応えられます。しかし SaaS を上手に利用し続けるためには、障害対応に立ちはだかる上述のような課題について解決策を見つける必要があります。つまり、現状のサイロ化した可視性を広げて、より複雑なアーキテクチャを持つ、より大規模なインフラをエンドツーエンドで可視化できるようになる必要があるのです。このインフラには、複数の ISP から構成されるインターネット、SaaS プロバイダーネットワーク内のアプリケーションとサポートインフラ、リモート従業員の作業環境内のローカル ISP と WiFi 機器などが含まれます。

Microsoft 社のコラボレーション製品をよりスマートに

Microsoft 社の SaaS アプリケーションを利用する場合、そこに到達するまでに同社のインフラ内で 10 ~ 20 ホップを経由することがよくあります。しかも、パフォーマンスニーズはアプリケーションによって異なり、ユーザー体験は地域によって異なります。そのため従来の監視ツールでは、Microsoft Office 365 に含まれる機能(音声、ビデオ、リアルタイム コラボレーション プラットフォームなど)の幅と深さをカバーできず、ユーザー体験の可視化が制限されていました。


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このように可視性が制限された状態では、残念なことに、SaaS 環境内での障害対応が「ベストエフォート型」になってしまうことがあります。つまり、プロアクティブな監視を行えず、パフォーマンス問題の原因を常に特定することもできません。経路内の各ホップが期待通りに動作することを祈りつつ、指をくわえて見ていることしかできないのです。 

しかし ThousandEyes では、最も優れたユーザー体験を IT 部門が提供できるような方法を用意しています。 

ThousandEyes を導入してきたお客様は、SaaS への投資を最大限に活用し、SaaS サービス運用のバックエンドを解明できるようになりました。さらに Microsoft 365 や Microsoft Teams などの SaaS アプリケーションについて、パフォーマンスを監視し、障害対応を迅速化し、ユーザー体験の向上に必要な可視性とインサイトを得られています。

低迷する SaaS の障害対応

ThousandEyes によって IT 部門が問題を解決し、SaaS アプリケーションのパフォーマンスを維持できる仕組みについて、具体的に 4 つの理由をご説明します。

  1. まず、Teams、Outlook、SharePoint など、異なる Microsoft アプリケーションごとに可視化戦略を確立できることです。SaaS アプリが普及する前ならば、アプリケーションにコード行を追加するだけで、IT 部門がパフォーマンスを監視することができました。しかし SaaS アプリの場合、前述の通り、自社でコントロールしていないため、そうはいきません。新しい問題が発生しても、その原因を知ることは困難なのです。SaaS には柔軟性と拡張性のメリットがありますが、最も重要な管理性が犠牲になっています。

    ThousandEyes のモニタリングエージェントは、IT 部門によるアプリケーションのパフォーマンス監視を可能にします。これにより、Microsoft 社の各アプリケーションについてビジネス上の重要性を評価し、その評価に基づいて監視の優先度を決めることができます。この優先度は定期的に再評価することもできます。

  2. ThousandEyes の 2 つ目の利点は、IT 部門がアプリケーションの配信経路をエンドツーエンドで完全に可視化できることです。これにより、ユーザーのネットワーク経路を可視化し、ユーザー体験について新たな分析情報を得られます。さらに、経路上のすべてのホップとすべてのプロバイダーを確認できるため、プライベートネットワーク、インターネット、クラウドプロバイダーのインフラ内において、各要素の基準値を設定することができます。これにより、問題が発生した場合でも、各要素のパフォーマンスを素速くチェックできるのです。

  3. ThousandEyes の別の利点は、問題発生前に IT 部門が行動できるようになることです。ネットワークバックボーンのパフォーマンスと、Microsoft 社のエッジにおけるユーザー経路を深く分析できるため、パフォーマンス問題に対する警告、レポート、連携が事前に行えるようになり、ユーザーサポートを飛躍的に改善することができます。

  4. ThousandEyes の 4 つ目の利点は、リモートオフィス環境でのパフォーマンスを IT 部門が評価できることです。これにより、ユーザーの問題を未然に解決するためのテストを迅速にセットアップし、生産性を維持することが可能になります。障害対応では、ローカル ISP のパフォーマンスや WiFi 機器のパフォーマンスなどを評価し、個人レベルで問題を解決できるようになります。VPN、WiFi、イーサネットの中からエンドユーザーがネットワークを選択する際に、どの程度賢明な判断ができるかを評価することも可能です。

ThousandEyes がこのようなことを実現できる秘訣は何でしょうか。それは、IT 部門がパフォーマンス問題を迅速に分離・対処できるような形で、複雑なデータを視覚的に提示できる能力にあります。

分散した監視ポイントをひとつにまとめる

ThousandEyes では数種類の分散型モニタリングエージェントを展開することで、複数の視点からネットワークをエンドツーエンドで可視化します。まず Enterprise Agent は、内部からネットワークアクティビティを監視し、データセンターからパブリッククラウド、DC、VPN ゲートウェイまでの接続性とトラフィックを IT 部門が把握可能にします。次に Cloud Agent は、ローカル トランジット プロバイダーやラストマイル ISP からのパフォーマンスデータを提供し、エンドユーザーのパフォーマンスをシミュレート可能にします。これにより IT 部門は、パフォーマンス問題の原因が企業ネットワークなのか、自社で管理する資産なのか、それとも自社で管理できない資産(SaaS アプリケーションやインターネット自体など)なのかを判断できます。最後に、従業員の PC にインストールされる Endpoint Agent は、エンドユーザーの視点からアクティビティを監視します。これにより IT 部門は、エンドユーザーの視点からデジタル体験を把握することができます。


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1 Gartner のプレスリリース、「Gartner Forecasts Worldwide Public Cloud End-User Spending to Grow 23% in 2021」、2021 年 4 月 21 日。 https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2021-04-21-gartner-forecasts-worldwide-public-cloud-end-user-spending-to-grow-23-percent-in-2021
Gartner の統計に基づいて Cisco が実行した計算。
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